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Deep Emotion
第4章 キス
私は生まれて初めてするキスに戸惑い、上手く息が継げなかった。

息が、苦しい…。

だけど、私は唇から全身を伝う快感を手放したくはなかった。

どうしよう。

苦しいけど、気持ちいい…。

長いキスを交わし、ようやく私たちは唇を離した。

「ごめん、俺…」

門倉さんがすごく申しわけなさそうな顔で謝った。

「もしかして、初めて、だった…?」

私はコクン、と首を縦に振った。

「…本当にごめん!」

でも、と門倉さんは話を続けた。

「ふざけてやったとか、軽い気持ちとかじゃないんだ」

門倉さんが真剣な眼差しで私を見る。



「君のことが好きなんだ」



一瞬、言われたことの意味が解らなかった。


…好き?


門倉さんが、私を?


「…仕事を真面目にこなす姿を見ているうちに強く惹かれて、君と話したらもっと好きになった。だけど、俺は7つも上だし、自制していたつもりだったんだけど…、目が合ったら止められなくなった」

門倉さんの手が、そっと私の頬に触れる。

「もう一度、してもいい…?」

門倉さんは、私の唇に再び唇を重ねた。

まだ、返事もしていないのに…。

そんなことを考えていると、唇の隙間から、柔らかくて温かいものが滑り込んで、私の舌を絡め取った。

「っ…、んん…っ」

さっきとは全然違う濃厚なキス。

「んっ、ふっ…」

頭が、おかしくなりそう。

私は初めての強い刺激と快楽に酔いしれていた。

だから気が付かなかった。私達に向けられていた、強い視線に。

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