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隠匿の令嬢
第20章 アリエッタの愛




「やっぱりキッシュの気のせいだったじゃん」


「うん、かな……」


 レオの背後、ナキラたちがボソボソと話すのに振り返る。


「なんの話だ?」


 二人は顔を見合わせると、ナキラが気まずそうに語る。


「その、実は……。キッシュが言うにはアリエッタ様が病気じゃないかって」


「病気? どういうことだ」


「僕もよくわからないんですけど、以前王女さまがいらしたとき、アリエッタ様が花の色を間違えられたんです。だから色が見えなくなる病気じゃないかなって……」


「でも違いますよね? こんなに素晴らしい絵が描けるんですから」


 ナキラとキッシュが交互に話し、レオが口を開きかけると。


「レオ様、これを……」


 ジョシュアがイーゼルとキャンバスの間から封筒を取り出した。


 封筒は三通あった。レオとニーナと使用人たちに宛てたものだった。


 嫌な動悸が起こる。


 レオはジョシュアから封筒を受け取ると、椅子に置かれたキャンバスをナキラに押し付け座る。


「……悪いがひとりにしてくれ」


 声が震えた。喉もカラカラになってきていた。






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