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第14章 【夢から醒めるとき】
「―気分が悪いのか?それとも帰りが遅かったことを怒ってんのか?顔、見せろよ」

体調が悪いと思っているのなら、私を抱くはずなんてない。
身体を慮るような優しさはなかった。
嫌がる私を押さえつけて、爽介は無理矢理抱いた。
ほとんど強姦と同じことだった。

畳の上で下着を握り締めたまま動けないでいる私を、背後から爽介が抱き締める。
鳥肌が立った。

「―なぁ。引越し、早めないか?
職場にも大家の爺さんにも話はついているんだろ?」

俯いたままでいる私の頬に爽介が唇を寄せる。
今までと変わらない、甘く優しい恋人の仕草だったけれども、声にわずかに苛立ちが混じっていた。
爽介は―気付いている。
私が先に帰った理由が、体調不良ではないことに。
そして真央から爽介の秘密を聞かされた瞬間、爽介への気持ちにヒビが入ってしまったことに。
盲目的に爽介を欲していた、以前の私に戻れずにいることに。

「……なんで何も喋んねぇんだ?
なぁ、みちる。どうして指輪を外してるんだよ?」

*****

『私も…爽介に訊きたいことがある……』

情事の後に私が咄嗟に羽織ったシャツを、爽介は脱がせにかかった。
お互いに裸のままでくっついているのが常であったのに、爽介の視線を遮るように、私は裸の胸を隠した。
爽介は私の話を聞く気はないらしい。

『…ねぇ。聞いて。今はそんな気分じゃない』

抗うけれど、爽介は止めなかった。
シャツを脱がせることは諦め、そのまま私の身体を押し倒した。
乳首に爽介の舌先が這う。

「聞いてる。話せよ」

『真面目に聞いてよ…』

まともに取り合おうとしない爽介に、今度は私が苛立ちを覚える。
こんな時、爽介はちゃんと話を聞いてくれていたのに‥やっぱり何かがすっかり変わってしまったのだ、と哀しく思った。

『―爽介…本当は何のために帰ったの?
ドコで何をしてたの?』

あの時、真央はこう言った―

“爽兄が明日、帰って来れなくても、責めないでいてやってくれよ‥俺が代わりに謝るから。赦してやって……
今日は爽兄にとって《普通じゃない日》なんだ。今日は―
爽兄のこどもの命日なんだ。”と。
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