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Re:again
第14章 【夢から醒めるとき】
『―《彼》と暮らし始めて暫くすると、私は他の男のひととの関係を断った』
涼平の気持ちを素直に受け入れていたわけではない。
心のどこかで《他の男と同じ》だという疑いは常に付きまとっていた。
けれど……
涼平と暮らす内に、徐々に私の何かが変化した。
涼平を大事にしたい、このままふたりで穏やかに暮らしたいという気持ちが芽生えた。
―だからこそ、恐かった。
『《彼》の友達のひとりと、昔関係を持ったことがあった。その友達に、誘われたの。
《彼》と暮らした部屋で違う男に抱かれた』
“昔のことを涼平にバラすぞ”と言う脅しに屈したのか、半分どうなっても良かったのか、わからない。
自分がしてきたことの“オトシマエ”をつける時がやってきたのだなとその時はぼんやりと思った。
涼平が実家に帰る時を見計らい、私は男を招いた。
予想外だったことは、相手が複数だったこと。
私が受けたものはセックスではなく暴力だったこと。
そして、予定よりも早く涼平が帰ってきたこと―
複数の男たちに蹂躙され、顔が変形した私の姿を目にした途端、涼平の笑みが粉々に崩れた。
祖父母に持たされたお土産を床に落とし、無表情のままで涼平は男たちに殴りかかった。
『‥《彼》との暮らしを守りたい気持ちがあった。
心のどこかで《彼》との関係を清算したい気持ちもあった。
単純に、他人を傷付けてみたい気持ちもあった。だから、あれは同意の出来事。私が仕組んだこと。
‥甘かったのは、私が男のひとを見くびっていたこと』
私が見下していたように、男たちも私を見下していたのだ。
私たちのままごとのような暮らしに、恨みがあったわけではないだろう。
ちょっとした暇つぶし。
“幸せそうにしている人間を目にすると虫酸が走るから。”
おそらくはそんな軽い気持ちで私に暴力を働き、“面白い見せ物があるよ”と涼平を呼び戻した。
私は男たちを見くびっていたし、同時に普段、温厚な涼平を見くびってもいた。
涼平は5人の男たちを半殺しの目に合わせた。
涼平の気持ちを素直に受け入れていたわけではない。
心のどこかで《他の男と同じ》だという疑いは常に付きまとっていた。
けれど……
涼平と暮らす内に、徐々に私の何かが変化した。
涼平を大事にしたい、このままふたりで穏やかに暮らしたいという気持ちが芽生えた。
―だからこそ、恐かった。
『《彼》の友達のひとりと、昔関係を持ったことがあった。その友達に、誘われたの。
《彼》と暮らした部屋で違う男に抱かれた』
“昔のことを涼平にバラすぞ”と言う脅しに屈したのか、半分どうなっても良かったのか、わからない。
自分がしてきたことの“オトシマエ”をつける時がやってきたのだなとその時はぼんやりと思った。
涼平が実家に帰る時を見計らい、私は男を招いた。
予想外だったことは、相手が複数だったこと。
私が受けたものはセックスではなく暴力だったこと。
そして、予定よりも早く涼平が帰ってきたこと―
複数の男たちに蹂躙され、顔が変形した私の姿を目にした途端、涼平の笑みが粉々に崩れた。
祖父母に持たされたお土産を床に落とし、無表情のままで涼平は男たちに殴りかかった。
『‥《彼》との暮らしを守りたい気持ちがあった。
心のどこかで《彼》との関係を清算したい気持ちもあった。
単純に、他人を傷付けてみたい気持ちもあった。だから、あれは同意の出来事。私が仕組んだこと。
‥甘かったのは、私が男のひとを見くびっていたこと』
私が見下していたように、男たちも私を見下していたのだ。
私たちのままごとのような暮らしに、恨みがあったわけではないだろう。
ちょっとした暇つぶし。
“幸せそうにしている人間を目にすると虫酸が走るから。”
おそらくはそんな軽い気持ちで私に暴力を働き、“面白い見せ物があるよ”と涼平を呼び戻した。
私は男たちを見くびっていたし、同時に普段、温厚な涼平を見くびってもいた。
涼平は5人の男たちを半殺しの目に合わせた。