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Re:again
第14章 【夢から醒めるとき】
葵との日常が穏やかであればあるほど、私は時折いたたまれなくなった。
私の生活に“葵”という存在が馴染むほど、怖くなった。
いつか葵を涼平のように傷付けてしまうのではないかと―
いつか私たちの《これまで》がすべて壊れてしまうのではないかとずっと恐れていた。
「―この前、みーちゃんの部屋に皆で泊まった時にさ、みーちゃん凄くうなされてた。
その後、自分で自分の首を締めていたよ」
『私が…?自分で…?』
「そう。いきなりだったから爽ちゃんとびっくりしちゃってさ…止めさせようとしても、自分でまた首を締めちゃうんだ。
目黒君が跳ね起きて彼に抱き締められた途端、止めたよ。
目黒君ってさ、今話してくれたことを知ってるんじゃない…?」
『‥誰にも話したことはないけど…今初めて、孝ちゃんに話したんだよ?』
「僕の勘違いかな?…みーちゃんに“何か”があったことだけは察したから、目黒君に尋ねたんだ。
彼はただ、“みちるちゃんが自分で話そうとするまで待ってて”って…」
眠っている間、葵の前で取り乱すことはままあった。
私は【夢】をみながら“何か”を口走っているのだろう―
けれど、寝言からすべてを推察することは難しいように思われた。
『‥葵は何も知らないと思う』
「そう……」
孝介はどこか遠くを見つめていた。
*****
『こっ…孝ちゃん?
これはいったい…??』
爽介の過去、私の過去と話を終え、いよいよ孝介と身体を重ねるのかと身を固くすると……
孝介はおもむろにシーツを引き剥がし、私の身体を今一度シーツでぐるぐると包んだ。
紫色のミイラが完成した。
「あんな話聞いたら、出来ないでしょ……」
『孝ちゃん、下半身にお悩みが…?』
「ふざけんな!不能じゃねぇよ!…勃つよ!至って正常!
…でも出来ない……」
紫色のミイラを抱きながら、孝介がくぐもった声をあげる。
「僕はね、お前が好きなのよ。うすのろちゃん…他の女ならともかく、みーちゃんだけは抱いちゃダメでしょ……」
孝介が抱き締める力を強くした。
『ぐるじい!』
私の生活に“葵”という存在が馴染むほど、怖くなった。
いつか葵を涼平のように傷付けてしまうのではないかと―
いつか私たちの《これまで》がすべて壊れてしまうのではないかとずっと恐れていた。
「―この前、みーちゃんの部屋に皆で泊まった時にさ、みーちゃん凄くうなされてた。
その後、自分で自分の首を締めていたよ」
『私が…?自分で…?』
「そう。いきなりだったから爽ちゃんとびっくりしちゃってさ…止めさせようとしても、自分でまた首を締めちゃうんだ。
目黒君が跳ね起きて彼に抱き締められた途端、止めたよ。
目黒君ってさ、今話してくれたことを知ってるんじゃない…?」
『‥誰にも話したことはないけど…今初めて、孝ちゃんに話したんだよ?』
「僕の勘違いかな?…みーちゃんに“何か”があったことだけは察したから、目黒君に尋ねたんだ。
彼はただ、“みちるちゃんが自分で話そうとするまで待ってて”って…」
眠っている間、葵の前で取り乱すことはままあった。
私は【夢】をみながら“何か”を口走っているのだろう―
けれど、寝言からすべてを推察することは難しいように思われた。
『‥葵は何も知らないと思う』
「そう……」
孝介はどこか遠くを見つめていた。
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『こっ…孝ちゃん?
これはいったい…??』
爽介の過去、私の過去と話を終え、いよいよ孝介と身体を重ねるのかと身を固くすると……
孝介はおもむろにシーツを引き剥がし、私の身体を今一度シーツでぐるぐると包んだ。
紫色のミイラが完成した。
「あんな話聞いたら、出来ないでしょ……」
『孝ちゃん、下半身にお悩みが…?』
「ふざけんな!不能じゃねぇよ!…勃つよ!至って正常!
…でも出来ない……」
紫色のミイラを抱きながら、孝介がくぐもった声をあげる。
「僕はね、お前が好きなのよ。うすのろちゃん…他の女ならともかく、みーちゃんだけは抱いちゃダメでしょ……」
孝介が抱き締める力を強くした。
『ぐるじい!』