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君はまたいなくなった。
第1章 溢れる想い
美鶴の小さな右手を、俺の左手がそっと包む。


「? 圭ちゃん?」


きょとんとした顔。


いいムードだよな、うん。
これなら言えるよな、うん。


などと自問自答を1人悶々と繰り返して、俺が放った台詞。


「好きだ」




Simple is best!


我ながら単純で素っ気ない味気ないうわああもうどうしよう。





見る見るうちに赤くなってゆく美鶴の顔。耳まで真っ赤だ。

もう一度。


「好きだ、美鶴。付き合ってくれ」


益々紅潮する美鶴。

「…いい、よ」

虫の声のように小さく呟いた美鶴。


俺は心底嬉しかった。




カップル誕生の瞬間だった。
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