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目が覚めたら。
第7章 鬼畜帝王が暴走しました。
 


「!!!!?」



 ……死にたい。

 死なせて下さい。



 くぷくぷくぷ……。


 湯の中に頭をつけていたら、その湯の水位が減り、次第になくなっていく。



「俺は身を綺麗にするために、浴槽に入りにきたんだ。お前のつけた石鹸が溶けた湯に浸かれとでもいうのか、アホタレ」


 帝王の手には栓。それにより不透明な湯はなくなっていき、丸裸な姿で抱き合っている姿が露呈される。帝王の下半身にタオルはなかった。


 ああ、あたしの本能……当ったね。

 危険度がさっきより増したよ、どうしよう!?


 隠すものもなにもなく、座っているのはあぐらをかいた帝王様のお膝元。

 当然いやでも、あたしの下腹部にノックするモノを感じるのであって……。


 というか、なんでこんなになってるの?



「なんだ」

「いえ……」


 目を泳がせたあたしに、ハル兄は少し苦しげなため息をつくと、あたしをくるりと背中向きにさせ、そのまま引き摺るようにして、足が伸ばせる縦長の位置に移動した。

 壁面のパネルを押すと、湯が自動で溜められていく。


 あたしはハル兄から後ろから抱きしめられるような形で、足を伸ばした彼の上に、やはり足を伸ばしたままの形で座っている。

 足下で湯がこぽこぽと吹き上がり、あたしの足とハル兄の足が、揺れる水面からは、まるで人魚の尾びれのように左右に揺れて見えた。

 胸の下に回されたハル兄の二の腕は、動くことなくがっしりとあたしに巻き付いている。お尻にあたるハル兄の屹立したモノが、やけに敏感にあたしの肌に伝わってくる。


 ハル兄はいったいなにをしたいのかよくわからない。

 暫し言葉がなく、その緊張感に耐えられずあたしは脱落宣言をした。


「あたし、もうあが……」

「却下」

「いくらお隣さんとはいえ、裸で一緒にお風呂入るのは……」

「昔散々お前を風呂に入れてやった」

「でも今は成人だし……」

「今更なんだ。あんな……よがりまくってたくせに」


 ハル兄の大きな手が、あたしの下腹部の上を卑猥に這う。


「ここに……俺ので突きまくったの……俺がこの奥に放ったの、もうお前は忘れたのか? お前……気持ちよかったんだろ?」


 耳もとで熱っぽく囁かれ、あたしは思わずぶるりと身震いした。
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