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目が覚めたら。
第7章 鬼畜帝王が暴走しました。
「俺の指でも……思い出したか?」
「ち、違っ……」
「違わねぇだろ、思い出したんだろう? シズ……忘れられてねぇんだろ、俺とのこと」
熱いのは、湯が高くなってきているだけのせいではないだろう。
あたし以上に熱い、ハル兄の息、肌。
「あ、あれは医療行為だって……」
ぐるると、ハル兄が動物の威嚇にも聴こえる……喉もとでの苦しげな音をたてた。
「ああ医療行為だ。だが、貪欲なお前は……ナツだけではなく、俺を求めてる。そうなんだろ? だから俺の名前、呼んだんだろ?」
吐き捨てるような言葉を紡ぐ声音は、まるで熱に浮かされたように。
懇願のように切なげにーー。
「俺、寝不足でイカれちまってんだよ。その上で、俺のネジ飛ばさせた勇猛なシズルちゃんに、医療行為抜きに、特別に無償で使われてやるよ。
してみろよ、さっきの続き。俺の手が、欲しいんだろう? ほら……特別に俺の手を貸してやる。好きなところに好きなように動かしてみろ」
「ちょっ……ぁんっ」
耳を吸い上げられて、あたしは短い声を出した。
「俺の目の前で、俺を使って、俺の名を呼んでオナってイッてみろよ」
ああ、どうしちゃったの、ハル兄。
なんでそんな切羽詰まったような声音で言うの?
「もっと本物の俺を求めろよ、静流……。俺を妄想にして、勝手に満足してんじゃねぇよ」
そしてハル兄は、左手であたしの右手をとると、右手をあたしの秘部に滑り込ませ……その手の上にあたしの右手を乗せた。
「お前だけだぞ? 俺を使える奴は。……この俺を、ここまでイカれさせる奴は。お前ぶっ壊したいの辛抱して、ここまで妥協して使われてやるって言ってるんだぞ、この俺が。
なあ、わかるか? お前だけなんだぞ、……静流」
吐息まじりの甘い声に、耳の穴に捻じ込まれて蠢くねっとりとした舌に、あたしの頭は蕩けていく。