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目が覚めたら。
第7章 鬼畜帝王が暴走しました。
裸の肌を重ね合わせるということは、包まれているということは、こんなに安心感を芽生えさせるのだろうか。
この湯が羊水だとしたら、あたしはハル兄という母に守られている胎児のようにも錯覚してしまう。
それくらいの安心感があるから、ここまで大胆になれるのだろうか。
それとも既に深く繋がったことがあるゆえの、気安さなのだろうか。
ハル兄の声が温かく、その肌は熱く。
それを心地よいと感じるあたしは、ハル兄の温もりを感じながらなら、自慰を見て貰ってもいいと思った。
羞恥心なんてとっくに捨てている。
「たまらなく……ハル兄の指が気持ちいい。んんっ……いいの」
あのハル兄なのに。
あの威張り腐った我が儘帝王なのに。
何度も困らせられて、泣かされてきたのに。
ハル兄が、愛おしくて――。
なんだか泣けてきちゃうんだ。
「……っ」
突如首に熱い息がかかったと思うと、ゆっくりと動くあたしの動きに反して、ハル兄の指が意志をもって強く動き始めた。
途端に恍惚な夢のような甘い余韻が崩れ、快感の渦に引き込まれていく。
帝王の野生に、染められていく――。
「あああんっ、駄目、やっ、そこ強いの駄目、ああっ、ハ……ああんっ、ハル兄……っ」
弾む息。生理的な涙で滲む眦。
秘粒を弄るハル兄の逞しい右腕が、あたしの視界を斜めに横切っている。
行き着く先はあたしの両足の付け根だ。
湯をぱしゃぱしゃと音をたてさせて、尖りを親指で押し潰すように刺激しながら、人差し指と中指で花芯を強く擦り上げていく。
荒々しい激しさに、あたしの呼吸は奪われていく――。
「駄目、ああんっ、ハル兄、それはっ、あっ、あっ」
あたしはハル兄の腕に縋るようにして、啼いた。
どうしたらいいのかわからない。
ただ振り落とされないように、必死にしがみつく。
そんなあたしを、熱を帯びた漆黒の瞳を優しく細めて見ている帝王。
「もっと俺の名前を呼べよ。本物の俺はどうだ? 妄想の中の俺より、よっぽどいいだろ?」
「うん、うんうんっ、ハル兄……いい、あぁっ、んんっ」
「素直なのも……煽りにしかなんねぇな」
胸の蕾が強く捏ねられる。
それと同じ激しさで花芯をかき混ぜる指も激しさを増す。