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目が覚めたら。
第7章 鬼畜帝王が暴走しました。
 


「ひゃ……あああんっ、はぁ…っ、はっ、はっ、やっ、あ……そこ、やっやっ、んんんっ」


 やが秘部の指はするりと蜜壷に入り、今度はゆっくりと深い抜き差しをされれば、短く吐き出した呼吸が、長いものへと変化していく。


 事前予告がない刺激の強弱に、あたしは髪を振り乱して身をくねらせた。


「思い出せよ、俺のを挿れた時のことを。お前……あんなに俺のを根元まで締め付けたんだぞ、これくらいの快感じゃなかったはずだ」


 時折粒を刺激しながら、捻るように激しく抜き差しされる指。

 膣壁を強く擦る刺激は、ひとりで得られるものじゃない。


 ああ、ぎちぎちとあたしのナカに入り、大きくあたしの奥を突いてきたハル兄のモノは、もっともっと凄い快感の波を寄越した。


「思い出したか……?」


 思い出させるだけで、それをくれようともしないハル兄。


「だったら……欲しいんなら、他のオトコの精液をココで採るな。上でも採るなとは言わねぇ。そこは譲歩してやる。だがお前のココに挿れるのは俺だ」

 下のお口にこだわるのはさすがは兄弟だと思えど、ハル兄の口振りもナツのような切実さがあった。


「今はくれないの……?」


「お肌つやつやの今のお前には、必要ねぇだろ? 淫乱シズルちゃん、今お前が欲しいのは……俺の指だろうが。俺の巨根を思い出して、俺の指でイケ」


 これ以上は、今は必要ない医療行為なのだと線を引きながら、力強く……だけど優しく、あたしはハル兄に翻弄されていく――。


「はぅぅぅっ。あ、あぁっ、あ……んっ、んっ、あぁぁぁんっ」


 ああ、まるでそれはあの演奏(セッション)のように。

 ひとつの動きとなり、溶け合い……果てに向かい上り詰めていく。


「あん、あっ、はっ、んんっ、ハル兄っ、あたし駄目、駄目、駄目っ」

「ああ、いいぜ? お前……オナってイケなかった分、俺が最後までちゃんと面倒見てやるからな」



 頭の上でリップ音。ハル兄が唇を落としたらしい。


 ハル兄は、こんな甘い仕草するひとだっけ?

 わからない、そんなのどうでもいい。


「さあ、イケ、シズ。俺を思い、俺の手で、俺の名前を叫んで……派手にイケ」


 頭の中で鳴り響くサックス。

 動き続けるハル兄の指。


 啼かされるあたし。

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