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目が覚めたら。
第7章 鬼畜帝王が暴走しました。
「シズっ!」
下着の上からハル兄のを撫でると、ハル兄は僅かに体を動かした。
それは快感ではなく、本能的な条件反射なのだろう。
「お前で駄目だとわかったら、俺は……っ!」
ハル兄を無視して、そろそろと指を這わせてみる。
……反応はない。
「ちょっと失礼します」
下着をずり降ろしながらハル兄を窺い見ると、動揺しているかのように激しく揺れる目が細められ、ひゅうとハル兄の喉もとから変な音が聞こえた。
「上手くはないけど、頑張ってみるから……」
前回の猛々しさはどこへやら。まるで元気のないハル兄自慢のモノを手で触ったが、やはりぴくりとも反応がなく、ただふにゃふにゃしているだけで。
「……っ」
ハル兄が悔しげな顔で天井を睨み付けているのが見えた。
無反応ぶりは、本人が一番よく知る処だろう。
だからあたしは柔らかくても大きいと思うソレを持ち上げ、上下に強く扱いてみた。まるで反応のないソレの尖端にちゅっとキスをしてみたがやはり駄目だった。キスに強弱や長短つけてみても、変化がない。
念入りに摩って舐めまわしても、一向に元気が戻る気配なく、帝王本体が大きいため息をついた。
イラっときてピンと弾いてみたら、憤慨され怒鳴られた。痛みは感じるらしい。
怒りを含んだ目で監視される中、乏しい経験値しかないあたしが考えられるご奉仕は、深く咥えて吸い上げるくらいだけになる。深く迎え入れようと口を大きく開けた時だった。
「もういい。……口から離せ」
ハル兄から中止命令が出た。
「ハル兄、多種多様の女の人達の卓越した技とか、いろんなこと試してみただろうけど、ド素人だからこそできることが……」
「………。お前で駄目なら、本気で俺……心が折れる。せめてメンタルだけでも、救いの道を残しておいてくれよ」
悲しげに苦笑したハル兄があたしの頭を撫でると、ソレを離して下着を戻したあたしの両脇に手を差し込み、ずるずると上に引き揚げた。
「……駄目かどうか、試してみれば。ハナから諦めなくても……」
険しい顔がこちらに向けられる。
「誰が"諦め悪いおっさんは、お試しでも駄目"だ!? 36歳を馬鹿にするなっ!」
ゴツン。
額に頭突きを食らわせられた。
……言ってないよ、そんなこと……。