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目が覚めたら。
第7章 鬼畜帝王が暴走しました。
「うーん、それ以外ではじゃあどうすれば? ……ハル兄、女喰い続けてここまで歳とってきたオトコなんだから、どんな時すぐに勃ったか思い出せない?」
ゴツン。
純粋な疑問に、再び頭突き。
「な、なんで!?」
「なにが……"女喰いが出来ない、勃たない歳とったおっさんはオトコじゃないよね"だ!? お前は俺の傷口にどれだけ塩を塗ればいいんだ!?」
……メンタルダメージが酷い帝王、妄言の幻聴にかなりやられているらしい。
「……クソっ。よりによってお前に気づかれダメージ大。お前の下手くそなフェラでも駄目でダメージ増大。もし高度なフェラ仕込んでも、駄目ならダメージ無限大で再起不能であの世行きだな。ふぅ、それでもまだ、加齢臭がするとか言われねぇだけでも、まだマシと考えてねぇと……」
「え、カレーの匂い?」
ゴツン。
また頭突きをされる。
「加齢加齢言うな、このアホタレっ! お前は鬼か!?」
角をもがれた鬼畜に鬼扱いされたあたしは、なんなのだろう?
「……なぁ、正直な話……臭うか?」
思わずあたしまで緊張してきそうな大まじめの顔。
さっきの甘々はどこへ行ったのだろう。
まぁいい。少しでも元気に見えるだけに。
……少し、残念には思うけれど、まずはハル兄の心身の回復が先だ。
「カレーの匂いはしないけど、消毒薬の方がくさい」
「くさい!?」
怒りに走るより、明らかにショックを受けているハル兄には、もう限定用語しか受け付けなくなっているらしい。