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目が覚めたら。
第9章 変態王子様の奮闘
 

 ナツが唇を重ねたまま、あたしを横抱きにしてベッドに連れる。


 スプリングが軋む音。

 ナツとともに、ベッドに倒れ込んだ。


 あたしの両足を割るようにして覆い被さるナツ。

 唾液に濡れた唇を交し合いながら、ナツの熱い手はするりとあたしのTシャツの下に滑り込んだ。

 あたしの背中に回り込んだナツの手は、器用にブラのホックを外した後、前に戻り……、両手で乳房を揉みしだく。


「ああっ……やっ……ふ……ぅんっ」


 じんじんとした気持ちよさが体に拡がり、身震いしながら声が漏れるのを、ナツの口に塞がれて声にならない。

 気持ちよさが体内にぐるぐる回り、行き場を求めて秘部を疼かせ、あたしの足がもどかしく動く。


「ナツ……っ、ナツ……ああん、やぁ……」


 そんなあたしの嬌態を、あたしの口から唇を離して至近距離からじっと見つめていたナツが、艶然とした笑みを顔に浮かべた。


「嫌じゃないでしょう? すごく気持ちよさそうだよ? もっと気持ちよくさせてあげる。僕に愛されている胸、よく見て?」



 中途半端に捲られたままのあたしのシャツの裾を口で咥えて、一気に上に持ち上げてくれば、ナツの手によって形を変えているあたしの胸が露わになった。


「すごく柔らかくて……触っているだけで気持ちいい。ああ、しーちゃんの体だと思ったら、それだけで僕……」


 ナツはやるせないような熱い吐息を零した。

 情欲に濡れたナツの瞳が細められ、恍惚とした表情が美麗な顔に浮かぶ。


「見ていて。僕がしーちゃんをどう愛するか。どれだけ愛を込めているのか」


 ナツが愛おしげに、あたしの胸を揉みしだく。


 リズミカルに強弱つけて施される胸の愛撫――その動きは、まるでナツがピアノを弾いているかのように思った。


 ナツの奏でる旋律は、あたしから漏れ出る熱い息と声に合わせて、強さを変えながらあたしとひとつになろうとしていく。


 時折人差し指と親指で、堅く勃ちあがった胸の蕾を細かく引っ掻くように、或いは引っ張るように強く捏ねられ、その音楽は単調では終らない。


 ナツの繊細な指の動きが卑猥すぎて、ぞくぞくする。

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