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目が覚めたら。
第9章 変態王子様の奮闘
 長年ナツが望む恋人という関係を承諾せずに、さらにはハル兄とも寝ているくせに、子供じみた独占欲でナツを縛ろうとするのはとんでもない女だと思う。

 だけどそれがあたしの正直な気持ちだった。


――ねぇ、静流ちゃん。頭はよくないことも色々考えすぎるけれど……体というものは正直なのよ。心にね。


 肌で触れあう今、どうしても……それを伝えたくなった。


「それ……嫉妬してくれてたってこと?」


 ナツは驚いた顔であたしを見る。


「ん……。だからモモちゃんに、妬いちゃった。あたしより、ナツを純粋に信じていて、あたしより強い絆を感じたから。モモちゃんがクソメガネだとわかったら、余計にモモちゃんに……」

「ああ……本当にもぅっ!!」


 ナツがあたしをぎゅっと抱きしめて、顔中にちゅっちゅちゅっちゅとキスを降らせてくる。


「嬉しい、嬉しい、嬉しい。しーちゃんを試してしまって反省しているけど、凄く嬉しい。もう嬉しすぎてどうにかなっちゃいそう」


 凄まじいナツの喜びよう。

 子供が無邪気に笑っているかのように。


「これだけで……ここ数日の沈んでいた心がチャラになる。どうしよう、可愛すぎるしーちゃんが愛しくて……」


 そして――。


「我慢出来なくなる」


 妖しげな艶を放つオトコの貌に変わりゆく。


 ナツの手があたしの背中に回され、ぐいとあたしを上方に引き寄せると、彼の体に強く密着させた。


 あたしの秘部にあたるのは、細身のチノパン越しに張り詰めているナツの堅いモノ。ストレッチ素材に助けられているとはいえ、窮屈なまでの彼の怒張具合を、ナツは腰を回して押しつけながら、あたしの秘部に伝えてくる。


「僕……我慢しているんだ。しーちゃんのナカに挿れられるように、今日の合宿のために、精を放たないように。わかる……? それなのに……痛いくらいに大きくなっちゃって……」


 ナツのとろりとした目があたしに絡む。

 ナツの欲情の熱に体が熱くなりながら、秘部に与えられるもどかしい刺激に、もぞもぞと腰が動いてしまう。

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