この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
目が覚めたら。
第9章 変態王子様の奮闘

そして水着。
きちんと丁寧に畳まれた水着が8種。
まるでお色直しのようだ。
予備を多く持参して、遊び倒そうとしたのだろうか。
すべてを着せて、見て愉しみたかったのだろうか。
しかしふたつを除いて、知らぬ水着ばかり。
ふたつとは、あたしが小学生の時に部屋のタンスから行方不明となって、目覚めた直後に、ハル兄によってナツの部屋から見つけ出された"スク水"。
それと、ナツを沖縄の仕事に行かすために着た、ハル兄が持参した"水に透ける水着"。そう、極端に布地が少なく卑猥さ丸出しの、ナツが待ち受けにしてハミ毛を愉しんでいた、アレだ。
とりあえずそれはニャンコバックに戻し、残り6種から水着を選ぶ。
また付箋が貼ってあった。
『僕のお勧めは、これです(*´艸`)』
顔文字つき。
なんだこの、意味ありげな笑いの顔文字は。
内心ビビりながら出してみたが、特に変わった様子はなく。
卑猥すぎる……ビキニの風上にもおけないような破廉恥水着ではない分、これならいい。
ナツがあたしに着せたいお気に入りは、セパレートタイプの清楚なお嬢様風。
上は首の後ろでリボン止め。とにかく白いレース調のヒラヒラとリボンが乙女ちっく。そして下はスカートタイプ。これまた上のヒラヒラがスカートの裾にもついている。
水着ではなく、このまま真夏にお外でも歩けそうだ。
意外だ。
ナツがまともで。
変態でも、まともな部分はあるらしい。
ふと思った。
帝王様なら、どんなものを選ぶのか。
「まぁ……この系統だよね」
あたしの視線はニャンコバックの中。
無論、ロリコンハル兄の好みなら、あの……人様に見せてはいけないものを"かろうじて"隠す卑猥すぎる水着よりは、"スク水"でしょう!!
アラサーには痛すぎる、ハル兄の嗜好。
ごめんなさい、クラス番号と名前が大きく縫い付けられている、小さなスク水の出番は今後もありません。
頼まれても無理です。
ナツの用意してくれた水着に着替えたら、アラサーの体でもなかなか可愛く見える。願わくば、もっと胸の大きさと腰のくびれと足の細さが欲しいけれど。
それでも、エステに行ってむだ毛処理しておいて本当によかった。
きちんと丁寧に畳まれた水着が8種。
まるでお色直しのようだ。
予備を多く持参して、遊び倒そうとしたのだろうか。
すべてを着せて、見て愉しみたかったのだろうか。
しかしふたつを除いて、知らぬ水着ばかり。
ふたつとは、あたしが小学生の時に部屋のタンスから行方不明となって、目覚めた直後に、ハル兄によってナツの部屋から見つけ出された"スク水"。
それと、ナツを沖縄の仕事に行かすために着た、ハル兄が持参した"水に透ける水着"。そう、極端に布地が少なく卑猥さ丸出しの、ナツが待ち受けにしてハミ毛を愉しんでいた、アレだ。
とりあえずそれはニャンコバックに戻し、残り6種から水着を選ぶ。
また付箋が貼ってあった。
『僕のお勧めは、これです(*´艸`)』
顔文字つき。
なんだこの、意味ありげな笑いの顔文字は。
内心ビビりながら出してみたが、特に変わった様子はなく。
卑猥すぎる……ビキニの風上にもおけないような破廉恥水着ではない分、これならいい。
ナツがあたしに着せたいお気に入りは、セパレートタイプの清楚なお嬢様風。
上は首の後ろでリボン止め。とにかく白いレース調のヒラヒラとリボンが乙女ちっく。そして下はスカートタイプ。これまた上のヒラヒラがスカートの裾にもついている。
水着ではなく、このまま真夏にお外でも歩けそうだ。
意外だ。
ナツがまともで。
変態でも、まともな部分はあるらしい。
ふと思った。
帝王様なら、どんなものを選ぶのか。
「まぁ……この系統だよね」
あたしの視線はニャンコバックの中。
無論、ロリコンハル兄の好みなら、あの……人様に見せてはいけないものを"かろうじて"隠す卑猥すぎる水着よりは、"スク水"でしょう!!
アラサーには痛すぎる、ハル兄の嗜好。
ごめんなさい、クラス番号と名前が大きく縫い付けられている、小さなスク水の出番は今後もありません。
頼まれても無理です。
ナツの用意してくれた水着に着替えたら、アラサーの体でもなかなか可愛く見える。願わくば、もっと胸の大きさと腰のくびれと足の細さが欲しいけれど。
それでも、エステに行ってむだ毛処理しておいて本当によかった。

