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目が覚めたら。
第9章 変態王子様の奮闘
 
 




「………」

「………」


「………」

「………」


「………」

「……さっきからガンつけて、なんだ」

「顔が赤くならないのは、メガネをとったせい?」

「ひとの顔を不躾にじろじろ見てくる不審者に赤くなれば、あんた以上に俺の方が怪しいだろうが!」


 そしてモモちゃんは、定番スタイルの"メガネクイクイ"をしようとするが、そこにはメガネはなく、あたしは手を叩いて大笑い。


「……くそっ、なんで俺がこんな目に……」



 モモちゃん、メガネとりました。

 危険物ということで、係員さんにお預けです。

 それに納得いかないみたいで、少し拗ねて不機嫌そうです。

 ……不機嫌そうなのはいつもか。


 しかし……こいつ、メガネなければないでいい男だ。


 すっとした切れ長の目が、冷ややかさより悲哀さを強調させ、どこか寂しげな空気を漂わせる。

 他人を排除しながら他人を惹き寄せる様は、孤高の美しさというよりは、違う次元の美しい生物のような……ミステリアスな印象を受ける。


 後天的に入手した萌え萌えグッズや美少年の定石アイテムに頼って誤魔化さずとも、天然だけでもいいなんて……生まれつき高いIQからして、世の中舐めきっている。


 神様、絶対イケメンにとことん甘く、気前よく盛りすぎだって。

 ……性格以外。


 ある意味、残念すぎる性格でプラマイゼロにしようとでもしているのか。


 メガネがあれば理知的なイケメン。

 メガネがなくてもミステリアスなイケメン。


 メガネをとると、○び太くんのような、数字の3のお目々になるかと、興味津々に覗き込んでいたら、思いっきり顰めっ面された。


「……メガネをかければ誰もがの○太になるわけでもなく、メガネをとれば、誰もが3の目になるわけじゃない。まだあんた、懲りずにそんなことしているのかよ。俺もう大学生だぞ?」


 "まだ"、"懲りずに"


 確かにいつも興味津々で、メガネをとった男の目の形をじっと見ちゃう癖はあるけれど、なんでそこまで知っているのか。
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