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目が覚めたら。
第9章 変態王子様の奮闘

「……俺のところにもってこい」
モモちゃんの顔も真剣だ。
「あんたがまともなものを選ぶ確率よりは、よほど正解率が高い」
「……そうだね。というか、わかるの? ナツがどんなものを買ったのか」
「現物は見ていない。だが、どうなるのかはわかる。ちなみにあんたがさっき着ていたのは、時間差で溶ける水着だ。着ている奴が警戒していない、油断していた時に溶け出すという、ナツのお好みのハプニング水着だった」
「そ、その他はどんなもの?」
「水に透けるもの、水に縮むもの、水で緩みまくるもの、水で……俺に言わせるなよ、本当にあんたタチの悪いSだよな」
モモちゃんに赤い顔をさせて、この優しいあたしをSにさせてしまう卑猥な水着とはいかに!?
「わからなかったら、水にすべてつけてみればいい」
「そうだね。もってくる」
そんな時だった。
ピンポンパンポーン♪
『ただいまより、イベント会場にて大会が開催されます。参加される方は、今よりイベント会場にて手続きをして下さい』
直後、ぎゃ~と黄色い声を放ちながら、水着の女達が走る。男達も走る。子供達も駆り出される。おじいさんおばあさんもぜぇぜぇしながらよたよた走っている。
「Dangerous Scentの10万円!!」
「フィギュア、フィギュア!!」
「伝説の超高級、cherry girls製品っ!!」
「フィギュア、フィギュア!!」
「なに、なんなの!?」
モモちゃんが壁のポスターを見ていた。
『ラブラブカップル先着30組限定、クイズ大会。
参加資格:男女のカップルであれば年齢不問。
優勝者にはDangerous Scentの10万円分のお買い物券と、cherry girlsの新製品二種(サイズは選べられます)、そして、なんと!! Dangerous Scent専属モデルNatsuの等身大裸体フィギュア(非売品)を贈呈!!』

