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目が覚めたら。
第9章 変態王子様の奮闘
 
 
 
 垂れ乳水着姿の、外見上人の良さそうなお婆さんが正解し、次の回答権はパートナーであるお爺さんに移った。お婆さんが箱から引いたのは、Dangerous Scentの問題だったらしい。


「おおっと、サービス問題だNE~。おじぃちゃん、"Dangerous Scent"の意味はなにかな、スペイン語で答えてYO~?」


 待て待て!!

 なんで日本語じゃないんだ!?

 
 ちなみに、あたしは日本語でもわからないけれど。


「olor peligroso」


 どう見ても古き日本を支えてきた、よぼよぼのお爺ちゃんが流暢に唱えた呪文は、隣にいるモモちゃんの口から漏れ聞こえたものと完全一致。


 じぃちゃん、なんで答えられる!?


「正解だYO~、イチ抜け決定~」


 あっさりとよぼよぼ組は勝ち進む。


「モモちゃん、なんの呪文唱えたの?」

「え、だからolor peligroso」

「なんていう意味?」


 するとモモちゃんは怪訝な顔を向けた。


「Dangerous Scentを訳せばわかるだろう?」

「ワタシガイコクゴ、ワカリマセン」


 両肩を竦めて笑ってみせると、モモちゃんは嘆く。


「あんた……クイズ答えられるのかよ。"危険な香り"だ」


 スペイン語で答えられるモモちゃん、やはり凄い。

 あのお爺ちゃん並みに凄い。


 そしてクイズは続き、皆が軒並み答えていく。


 あたし達もボタンを押して答えることは出来るけれど、なにせ答えられることができるのはモモちゃんばかり。あたしは答えられない。


 モモちゃんが卑猥な問題を、せっかく赤い顔で答えてくれても……次にあたしに続かないんだ。どうしてあたしの時だけに、立て続けにcherry girlsの問題が出るのか。あたしは神様に虐められているのだろうか。
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