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目が覚めたら。
第9章 変態王子様の奮闘

「Hargiz(運ぶ)とrag'batlantirish(刺激する)」
また不可思議な呪文つらつら。
「正解~」
さすがは高IQ!!
世界旅行には連れて行きたい逸材!!
このひと、何国語を喋れるのだろう。
そう聞いてみたら、モモちゃんは考えるようにして左手の指が勢いよく一本ずつ曲がっていき、そして右手もほぼ折れ曲がる。
「いや、いいわ。うん。右手になった時点で、モモちゃんは神様だ」
……モモちゃん以外、本当に皆答えをわかっていたのだろうか。
あまり、悔しがっている様子は見られない。あたしだって、ほへぇ~と口を開くだけで、完全につられて走っただけ。
正解でゆ~ちゃんがゆらゆら揺れて喜ぶ中、モモちゃん得意げにメガネくいくい。
そしてチャンスが巡ってきた。
モモちゃんが箱から問題の紙を引いた。
「お~、またもやDangerous Scentからの出題だYO~」
ちっ。
そんな舌打ちが、マイクを通して聞こえてくる。
あたしをいたぶる変質メガネめ!!
「じゃ、問題~。OH~これはかなり難問~」
どきっ。
しかし読み上げようとしたモモちゃんの顔が、にやりと笑う。
そして凜としたモモちゃんの声がマイクに伝わった。
「Dangerous Scentのプロフ未公開モデルNatsuについての問題。彼は今まで色々な修行を積んできています。その中で、最も彼が自信をつけるに至った修行はなんでしょうか」

