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目が覚めたら。
第9章 変態王子様の奮闘

 あたしは考えた。

 確かにナツは色々修行をしてきている。

 おかしな館に通って天井から縄で吊り下げられたらしいし、なんでこんなにうまいのってくらい、卑猥な性技は長けている。

 ひとつひとつ課題をクリア出来た成果は、今のナツの自信になっているのだろう。そして自信無いということで、今もなお、早漏矯正の修行の身だ。


 人生日々修行、なんて健気で一本気なナツ。


 たとえ正道から大きく道をそれ、横道から道ならぬ獣道を突き進んで崖を滑り落ちても、まだ道があると信じて歩き続けるしぶとい根性。

 その彼が一番自信をつけた修行とは――?


 ………。


 ……だがそれを、ここで口にしていいものか。

 ナツのイメージダウンにならないだろうか。



 モモちゃんは薄く笑っている。

 これはあたしが口に出してもいいという、そしてあたししかわからない答えだという合図に違いない。


 ならば――っ!!


 あたしは言った。



「花嫁修業!!」



「正解~。はい、おふたりさん、勝ち抜けだYO~」



 グッジョブ、ナツ!!


 ……しかしナツの情報、どこから漏れたんだろう。

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