この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
目が覚めたら。
第9章 変態王子様の奮闘

第二戦目――。
ほぼ卑猥ばかりの難問を勝ち抜いた強豪15組。
……よぼよぼカップルに小学生カップル(しかもどう見ても低学年)が混ざっているのはどうも腑に落ちないけれど、二戦目はあたしが憂う、カップルのラブラブ度を競い合うものだ。
アトリウムは大きく解放され、観客が脇に寄せられ、壁だと思った仕切り戸が移動し、全長50mほどの空間になった。
「HEY、YOU~。LOVE~ 運動会っ!!」
卑猥に腰を前後に動かし、ゆさゆさメタボ腹が揺れる。
どうして運動会は日本語なのかわからない、本当にツッコミどころが多い司会者だ。
……というか、運動会?
え、ノーブラ&ノーパンで、運動会?
あたしは、引き攣った顔でモモちゃんを見た。
モモちゃんも、とても嫌そうな顔をしている。
「LOVELOVE問題の前に、振るいにかけさせて貰うYO~。さぁ~パン食い競争ならぬ……ゴム食い競争だっ。このゴムの中から、薄さ0.01mmの薄さのものを見つけて、持って来てNE~ LOVELOVEしてれば、必ず手を出す薄さ。外からでもわかるほどのLOVELOVE度を見せつけてNE~」
ゴム……ゴムって……。
ゆ~ちゃんが運んできたのは高く横に伸びた棒。小さな四角い包みがたくさん……ばらばら高さで糸で吊られている。
どうみてもあれば……。
「ねぇ、あれ……超細かく畳まれたゴム手袋とかじゃないよね」
「……ありえない。この手のものは、経験豊富なあんたがお手の物だろう」
「使うのは男じゃないか。薄さ0.01mmかぁ……。あたしの時は、0.03がどうのってユリが騒いでいた気がする。ナカ擦れて痛いとか、全然感触がよくないとか。やっぱり12年で進化したの? 薄ければ男にはいいものなの? 破けたりしないの? 0.02mの差ってすごく大きいものなの?」
純粋な疑問だったのに、
「……っ、俺に聞くな……っ、皮肉を返すなんて高度な技見せるなよっ」
「え、だって他にわかるひといないじゃん。12年後のゴム事情は、使ってないあたしにはまったくわからないんだし」
「……っ」
「モモちゃん、顔からしゅうしゅう湯気でてるよ?」
「あ、ああああんた……ゴ、ゴム、なし……う……くっ」
しゅうしゅう~。

