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目が覚めたら。
第9章 変態王子様の奮闘

「"綺麗"っていうのは主観が入る微妙なものでNE~。ゆ~ちゃん、君から見て彼女は綺麗~?」
……おい、こっち見たまま、なんでリアクションに困っているんだ、このゆるキャラもどき!!
ふがふが、ふがふが。
鼻だけモモちゃんの手から外したけれど、怒りに鼻の穴が拡がっているだろう。
「よ~し、だったらMOMOちゃん、君の感想で決めようじゃないか。このお姉さんとのハジメテ、どうだった?」
「え?」
モモちゃんが固まった。
「それが皆から支持されたら、合格にしてあげるYO~」
さあモモちゃん、言うのよ。
初恋の綺麗なお姉さんと、いかに情熱的で濃厚な時間を過ごしたのか。
お姉さんのナイスボディーを語ってもいいわ。
この際、ノーパンの感触を語っても許してあげるから。
ふがふがっ。
ふがふがっ。
「お、俺は……っ」
早くお言い。
ふがふがっ。
げしげしっ。
「俺は、このひとと……っ」
ああ、モモちゃん。
お姉さん、Sなのかな。
困り果てて泣きそうに悶えるモモちゃんにぞくぞくしちゃう。
「このひとの体はどうだったのかNA~?」
「このひとの体……」
潤んだお目々がぎゅっと苦しげに細められた。
「……言いたくない。俺だけの秘密にしたい」
そうふるふると震えた。
「そんなによかったんDA~?」
意地悪げに司会者を睨み付け、モモちゃんは観念したように目を瞑り、こくりと頷くと、
「幸せ……でした」
か細い声を出してぷしゅーと沸点通り越して蒸発すれば、場の女達が悶えてばたばた倒れた。
あちこちで、ばきばき音がしている。
場外も声が漏れて、悶絶者が施設を破壊しているんだろうか。
「もぅ……合格にしてあげる。もうやだ、このLOVELOVEぶり~」
モモちゃん、お姉さん……モモちゃんの幸せにやられて、食べちゃいたくなりました。
発情してもいいですか?
声に出して聞いていないのに、モモちゃんに牽制のように足を踏まれた。

