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目が覚めたら。
第10章 変態王子様のご褒美

「喜ぶのは早い。覚えているか、最初に言われたルール。得点がどうやって計算されるのか」
「勿論!! 観客の上向き矢印が1点。司会者とゆ~ちゃんがそれぞれ10点、それでデザイナー……アダルトナツが50点。50点は最後に加算だけど」
「もうひとつ、あんたは忘れてる。俺もだったが」
忘れてる?
「さあ、じゃあMr.片倉の点数の前に補正を入れるYO~。支持者30人ごとに……10点加算だからNE~」
ほ、補正?
「そう、それを俺達は忘れていた。最初のカップルは、90人の支持だからプラス30点。老齢カップルは、137人の支持だからプラス40点。そして俺達は支持が88人。だからプラス、20点だ」
「なんであたし達だけが20点しかないの!?」
「30で割った計算なんだから仕方がないだろう!? それで行くと、加算ボーナス20点を入れて再計算すれば、最初は140点、次は197点。そして俺達は……128点」
モモちゃんが予知したかのように、ボードに彼が口にした同じ数字が書き込まれていく。
馬鹿あたしだって、計算ぐらいできる。
128点に50点(見込み点)を足したら――?
「あたし達――負けたの!?」
テンションが異常なほど高かったあたしから……力が抜けた。

