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可愛いヒモの育て方。
第15章 喫茶店

 半ば強制的に振り向かされ、彼とばっちり視線があった。

「ほら、入れよ。友梨香」

 名前。
 やっぱりバレていたんだ。
 私は腕を振り、彼の手から逃れた。

「いきなり手を引っ張って店の中に引きずりこもうとするなんて、ずいぶん乱暴な店員ね」
「マスターって呼べよ」
「……やだし」

 動揺と緊張を、悟られたくない。精一杯の強がりは、だけど簡単に流される。
 ドアを開けてくれるまま、私は中へと入った。ドアに取り付けられた呼び鈴が、チリンチリンと可愛らしい音を立てる。

「いらっしゃいませ」

 その音に反応し、若い女性が店の奥から顔を覗かせた。マサルと同じ格好をしている。彼女が、奥さんに間違いない。

「あら。何? キャッチでもしてきたの?」

 私の後ろに旦那の姿を見つけるなり、笑ってそう問いかける。
 この人が、マサルの奥さん。無意識に観察してしまっていた。
 髪色は薄茶。長い髪を一つに束ねている。そこまで美人ではないし、あまり特徴もない。笑った時片方だけできるえくぼが印象的だった。だけどそれ以外は普通で、勝手に想像を巡らせたどの顔にも似ていなかった。
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