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可愛いヒモの育て方。
第16章 削除
もう就活なんてやめて、嫁に行けばいいのに。そんなレベルだ。
「お腹すいたでしょ? ご飯食べる?」
「うーん、じゃあ。って言ってもどうせ俺が作るんでしょ?」
「当然。私の分も」
「冷蔵庫ん中、何かあります?」
「あー……食べれるものあるかな? 整理しといてー」
「もう、やっぱり」
さっきガミガミ怒って疲れたのか、説教はされなかった。かわりにげんなりと、脱力されたけど。
「じゃあ、その間にシャワー浴びちゃおうかな」
「あんなに洗濯物溜めて、着る服あるんですか?」
「ど、どうにか」
いや、だいぶヤバいかもだけど。
洗濯はさすがにしてたけど、本当にギリギリまでまわさなかった。明日着るものどうしよう的な感じになるまで。そして今、だいぶそのギリギリまできてる感じだ。
「いっそもう、裸でいたらどうです?」
「いーやーだ!」
私はふいっとそっぽを向いてそう答える。部屋の中から下着とタオルをどうにか探しだし、脱衣所へと向かった。
服を脱いでいて、ふと思い出す。そういえば、彩乃からもらったあの入浴剤、まだ一回も使ってなかった。