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可愛いヒモの育て方。
第17章 媚薬漬け

 麻人の料理はいつものごとく美味しかった。

「この味めっちゃ恋しかった!」

 いつも店のまかないと、カップラーメーメンやコンビニで買ってきたお弁当ばかり食べていたせいか、久しぶりの手料理は感動ものだ。

「……友梨香さんて、食べてる時が一番幸せそうな顔してますよね。あ、一番はエッチしてる時かも。食べてる時は二番目」
「うるさいわ」
「はい、あーん」

 麻人は自分の箸で煮物の中のニンジンを掴み、私の口の前へ。条件反射でぱくりと食べると、麻人が吹き出す。

「餌付け成功ー」
「もう! 私犬じゃない!」

 美味しいからまあ、いいけども。
 ちなみに煮物の味付けは、めんつゆらしい。

「なんにでも使えるし、便利ですよめんつゆ。ほら、料理下手な友梨香さんでもできる。まあ、全部同じような味になっちゃうから、あとは好みで醤油とか砂糖とかみりんとか、足せばいいんですよ」
「わかった今度やってみるー」
「とか言って絶対やらないっしょ!」
「やるやる」

 掃除といい料理といい、最近麻人が私にいろいろ覚えさせようとしてきて困る。生意気に。
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