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可愛いヒモの育て方。
第18章 告白

麻人には先に夕飯を食べててと言われたけど、それじゃあまりにも味気ない。来るとわかってるんだから、待ってることにした。掃除の合間にお菓子を軽くつまみ、夕飯はそっくり取っておいた。
とりあえず湯を張ろうと立ち上がった時、ふいに携帯が鳴った。電話だ。
相手は彩乃だった。
「もしもしー」
「あら、仕事じゃなかったの?」
「うん、本当は今日仕事だったけど、麻人が代わってくれて。休みになった」
うきうきと報告する私に、彩乃は冷たい声で言った。
「へー。昨日あのあとなんの追加報告もなかったから、メールも電話もできないくらいに忙しいのかと思った」
棘のあるイヤミに、はっとする。
そういえば、昨日彩乃に『マサルに会いにいってきた』という、シンプルかつ要点のみのメールを送ったきり、連絡していなかった。彩乃の電話も、あとでかけ直すつもりで取らなかったし。
「ごめんごめん! あとでかけ直そうとして忘れてた! 別にシカトしてたわけじゃないから!」
「あっそ。どっちでもいいけど。じゃあ、またね」
「待って待って待って待って! 聞いて聞いて、今報告しますお時間いただけないでしょうか!」

