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可愛いヒモの育て方。
第20章 好転
「まったく、何やってるんすか。火事にでもなったらどうするんですか!」
「……申し訳ございませんでした……」
お風呂のお湯もどうにかなり、騒ぎがおさまった頃。私は部屋で麻人に説教されていた。ちなみに正座。なんか、温泉旅行の時もこんなようなことあったような……。
私の家の風呂はかなり古い型みたいで、湯の温度を設定すれば自動で止まってくれるタイプのやつではない。実家がIHで、ボタン一つで熱さの調節は全部してくれるタイプだったのもあり、いちいち手動で沸かさなきゃいけないのはかなり面倒くさい。ガス代も馬鹿にならないし。それでいつも、シャワーで済ませていたのだけど。
たまに張り切るとこれか。
ちなみに浴室じたいは綺麗だ。アパートの管理人さんが、私が越してくる少し前に軽くリフォームしてくれたらしく、白いタイルもピカピカだし、タイルや塗装が剥がれてコンクリートがむき出しになっている、なんてこともない。数日前に風呂掃除も頑張ったから、今はカビもなくツルツルピカピカなのだ。
「ところで麻人、足崩してもいいですか……? ちょっと痺れて……」
「まだダメです!」