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可愛いヒモの育て方。
第21章 好きな人
そのまま麻人の舌は、私の口内を犯す。苦くて熱い液体の味。それに混じって麻人の唾液が絡まり、全身をぞくぞくとした快感が駆け巡る。
「もっと欲しい?」
囁かれ、こくりと頷いた。
麻人は再び口に含み、私の口へと注ぐ。
飲み込みきれず、口の端から液体が零れる。麻人の舌がそれを追い、綺麗に零れた液体を舐め取った。唇を吸われ、差し込まれた舌が口内を蹂躙する。また濃厚なキスだ。
キスは続けたまま、麻人の手が私の服をまさぐった。服の上から、胸元をなぞられる。敏感になった乳首をかすめるだけの、小さな刺激がもどかしい。
自然と腰が揺れてしまう。
「もっと飲む?」
「もう、いい」
お酒より、今は麻人が欲しい。
麻人の体を引き寄せようとして、躊躇う。返事。答えをもらえないまましてしまったら、結局今までと変わらなくなってしまう。それは嫌だ。
「……返事、ちょうだいよ。あの時の」
お酒が入っているとはいえ、面と向かって催促するのは恥ずかしい。麻人の目もまともに見れないまま、蚊のなくような声でそう伝えるのが精一杯だった。