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可愛いヒモの育て方。
第21章 好きな人

「そうだけど……」

 確かに、部屋の電気を消してのセックスは、ほとんどしたことがない。
 最初の頃は上になるのが好きで、麻人をいじめてばかりいた。明るい部屋の中だと、表情や仕草がよく見える。麻人が感じている姿に、ひどく興奮した。びくんびくんと震える様や、扇情的な表情、身じろぎ一つ見逃すまいと、明るい部屋で目を凝らしていた。
 そのあと麻人に仕返しされることも多かったけど、私の時だけ消させてはくれなかったから、いつもつけてするのが当たり前みたいになっていたけど。
 けどっ!

「やだ!」

 つけられた電気をもう一度消す。そのまま電気のスイッチを、手でガードした。
 鏡で見て思った。あんな顔、明るい電気の下で麻人に晒せるような顔じゃない。今までだって自分の容姿にたいして自信があるわけではなかったけど、改めて見ると、やっぱりものすごく恥ずかしい。

「……今さら暗くしたって、もう友梨香さんのエロい顔、いっぱい見ちゃってますけどねー」

 麻人の言葉に、ついムキになって言い返す。
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