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可愛いヒモの育て方。
第3章 秘密のご褒美
「いつ行くんすか?」
「平日なら、いつでも。確か三月いっぱいまでの有効期限だったから、それまでに行ければ」
「温泉て云ったら冬ですもんね」
「まあね」
ふと思う。
「麻人の冬休みはいつまで?」
「もうすぐ終わるけど、まあもうほとんど授業ないんで、始まってからでも大丈夫ですよ。一泊でしょ? 最悪学校サボるし」
「コラ」
「友梨香さんの都合のいい日でどーぞ」
気になるところはだいたい見終えたらしく、麻人がパソコンから離れて軽く伸びをする。
「それよりお腹すいた。なんか食べるもんありますー?」
「ああ、ご飯あるよ。みそ汁と、そう! 煮込みハンバーグがあった! 食べる?」
「友梨香さんが作ったんすか?」
「うんそう」
「いつの? ……腐ってない?」
「バーカ! 昨日作ったやつだし」
久々にレシピ見ながら作ったトマトソースの煮込みハンバーグ。作りすぎてしまってたからちょうどいい。
「温めるから待ってて」
「はーい」
パソコンを閉じて、急いでキッチンに向かう。
みそ汁と煮込みハンバーグを温め、その間に溜まっていた洗い物を済ませ、お茶を淹れて持っていくまで十分ほど。