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姫はひそやかに咲き乱れる~戦国恋華【れんか】~
第3章 転機
「馬鹿な真似は止めろ。何も殺そうとかいうんじゃない―ただ、この間のようにたっぷりと可愛がってやるだけだ」
 徳姫は生まれてから一度も出したこともないような悲痛な叫び声を上げた。その狂おしげな悲鳴は空(くう)をつんざいた。
 恐怖の底に沈み込みそうになりながらも、徳姫は爪で邦昭の皮膚を引っかき、自分を羽交い締めにしている腕を拳で懸命に叩いた。
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