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姫はひそやかに咲き乱れる~戦国恋華【れんか】~
第3章 転機
 話をすべて聞いた葛木は、徳姫の陵辱を邦昭が計画的に行ったことを悟った。自らの飼い猫に徳姫が興味を示すことを予め予測した上で、仔猫に道案内させて人気のない奥庭まで誘い込む。無想庵にはご丁寧に床入りの準備まで整えてあったという。
 全く一国の国主たる人物がなすべきことではなかった。葛木は、無惨に手折られた徳姫を目の当たりにして言い知れぬ憤りを憶えずにはいられなかった。
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