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姫はひそやかに咲き乱れる~戦国恋華【れんか】~
第3章 転機
 徳姫は絶望のどん底にいた。
 今夜再び、あの男の慰み者にされるのかと想像しただけで、死んだ方がマシださえ思う。
 それでも、葛木に幼い少女の頃のように優しく抱きしめられている中に、心も少しは落ち着きを取り戻してきた。
 涙に濡れた瞳で葛木を見上げると、葛木が頼もしく微笑んだ。
「姫さま、花陽院さまにお縋りしてみては、いかがにございましょう」
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