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姫はひそやかに咲き乱れる~戦国恋華【れんか】~
第2章 恋の唄
 むろん徳姫としては、面談が叶わねばそれで良しとし、また、蓮心尼の御気色の良いときに出直してくるつもりであった。しかし、〝蓮心尼さまはお出ましになられます、今しばらくお待ち下さいませ〟と最初に侍女の言葉があっただけで、この客間に通されて既に半刻以上は経過している。
「全く、こちらの方々は、どこまで私どもを愚弄しておられるのやら」
 葛木が不快そうに言う。
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