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執事はお嫌いですか?
第7章 ✤✤✤
1
「そろそろ、おいとましようかな」
翌日の朝。
いつもの朝食に合わせ、昨夜作ったアップルパイを3人で食べていると、春が一言そう言ってきた。
「え、1泊でいいのか・・・?」
俺はフォークを置き、春を見る。
珍しい・・・今までだったら3日くらいは泊まっていった気がするんだが――。
一体どういう心境の変化だ。
「うん。
もう、すっごく楽しかった!
それにこっちも突然押しかけた様なものだし、あまり長居するのもね」
春はアップルパイを頬張り、「ん~!美味しい!」と頬に手を当てた。
「春くん、気を使わなくても良いんですよ?」
いつもの紅茶を用意するクロも、俺と同じ気持ちのようだ。
「いえいえ!
ただただ満足しましたし・・・本当に楽しかったです!」
「――それなら良いのですが・・・」
「はい」
くすっとクロに笑いかけ、カップに口を付け息を吐く。
「それに――」
「ん?」
春は瞼に陰を落とすとスッ――といつもの顔に戻り、
「あんまりお二人さんをお邪魔しちゃうとね」
と、満面の笑みで言った。
「なっ!」
「は、春くん」
俺とクロの声が被る。
「はははっ!声ハモってるし!
本当に仲良いなあ~はは」
言った本人は笑い、言われた俺は顔を赤くするしかなかった。
脳内の片隅にポワっと昨夜の出来事を思い出される・・・。
クロの顔。
体温。
声――。
「そろそろ、おいとましようかな」
翌日の朝。
いつもの朝食に合わせ、昨夜作ったアップルパイを3人で食べていると、春が一言そう言ってきた。
「え、1泊でいいのか・・・?」
俺はフォークを置き、春を見る。
珍しい・・・今までだったら3日くらいは泊まっていった気がするんだが――。
一体どういう心境の変化だ。
「うん。
もう、すっごく楽しかった!
それにこっちも突然押しかけた様なものだし、あまり長居するのもね」
春はアップルパイを頬張り、「ん~!美味しい!」と頬に手を当てた。
「春くん、気を使わなくても良いんですよ?」
いつもの紅茶を用意するクロも、俺と同じ気持ちのようだ。
「いえいえ!
ただただ満足しましたし・・・本当に楽しかったです!」
「――それなら良いのですが・・・」
「はい」
くすっとクロに笑いかけ、カップに口を付け息を吐く。
「それに――」
「ん?」
春は瞼に陰を落とすとスッ――といつもの顔に戻り、
「あんまりお二人さんをお邪魔しちゃうとね」
と、満面の笑みで言った。
「なっ!」
「は、春くん」
俺とクロの声が被る。
「はははっ!声ハモってるし!
本当に仲良いなあ~はは」
言った本人は笑い、言われた俺は顔を赤くするしかなかった。
脳内の片隅にポワっと昨夜の出来事を思い出される・・・。
クロの顔。
体温。
声――。