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執事はお嫌いですか?
第7章 ✤✤✤
「・・・う~~~」
――今思い出すんじゃなかったっ・・・。
パタパタと手で風を送り、気を紛らす。
横に居たクロにこっそり目をやると、まんざらでもないでもない顔を隠しているようだった。
は、恥ずかしい・・・!
バカみたいに二人で照れていると、春は気づいたみたいでクスクス笑い、口を開く。
「――斎は本当に恵まれてるよ・・・。
学校一の有名人とハンバーガー食べて、お揃いの抱き枕買って・・・そもそも専属執事って――!
でも・・・執事さんでも――
あんまりクロ先輩に色々迷惑かけちゃ駄目だからね?
先輩は確かに人気者でモテモテだけど、その前に一人の男子高校生なんだから」
「ですよね?」と春はクロに笑いかける。
「は、春くん・・・」
クロは嬉しそうに笑いかけ、俺の頭を優しく撫でた。
「そうですね。
私も男子高校生ですから」
「――俺もだが・・・?」
「まあ、斎はいつかわかるよ~」
妙に満点の笑顔だ。
また二人に小馬鹿にされた気がするが、内容が全くわからないので仕方ない・・・。
「あ!
アップルパイのおかわり貰っていいですか?
美味しくって好きになっちゃいました」
「もちろんです」
俺のことはすっかりスルーされてしまい、空気はお茶会へと戻っていた。
「斎」
「ん?」
おかわりの為にクロが出て行ったのと同時に呼ばれる。
「もうちょっと・・・
甘えてもいいんだからね」
春がそっと言葉を零す。
「え?」
「斎はもう一人じゃないんだからって」
「え、ああ・・・・・・
――うん」
気持ちがカップの中で揺れる。
目の前で優雅に紅茶を飲む春は、いつもとは違って大人びた姿を映させる。
いつの時からか、ふとした瞬間、春はこういう表情を見せていた。
ああ・・・本当に春はわかっているんだ――。
たった一夜でわかってしまうんだろうか。
春が言う、幼馴染の感なんだろうな。
――今思い出すんじゃなかったっ・・・。
パタパタと手で風を送り、気を紛らす。
横に居たクロにこっそり目をやると、まんざらでもないでもない顔を隠しているようだった。
は、恥ずかしい・・・!
バカみたいに二人で照れていると、春は気づいたみたいでクスクス笑い、口を開く。
「――斎は本当に恵まれてるよ・・・。
学校一の有名人とハンバーガー食べて、お揃いの抱き枕買って・・・そもそも専属執事って――!
でも・・・執事さんでも――
あんまりクロ先輩に色々迷惑かけちゃ駄目だからね?
先輩は確かに人気者でモテモテだけど、その前に一人の男子高校生なんだから」
「ですよね?」と春はクロに笑いかける。
「は、春くん・・・」
クロは嬉しそうに笑いかけ、俺の頭を優しく撫でた。
「そうですね。
私も男子高校生ですから」
「――俺もだが・・・?」
「まあ、斎はいつかわかるよ~」
妙に満点の笑顔だ。
また二人に小馬鹿にされた気がするが、内容が全くわからないので仕方ない・・・。
「あ!
アップルパイのおかわり貰っていいですか?
美味しくって好きになっちゃいました」
「もちろんです」
俺のことはすっかりスルーされてしまい、空気はお茶会へと戻っていた。
「斎」
「ん?」
おかわりの為にクロが出て行ったのと同時に呼ばれる。
「もうちょっと・・・
甘えてもいいんだからね」
春がそっと言葉を零す。
「え?」
「斎はもう一人じゃないんだからって」
「え、ああ・・・・・・
――うん」
気持ちがカップの中で揺れる。
目の前で優雅に紅茶を飲む春は、いつもとは違って大人びた姿を映させる。
いつの時からか、ふとした瞬間、春はこういう表情を見せていた。
ああ・・・本当に春はわかっているんだ――。
たった一夜でわかってしまうんだろうか。
春が言う、幼馴染の感なんだろうな。