この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
執事はお嫌いですか?
第7章 ✤✤✤
「・・・う~~~」

――今思い出すんじゃなかったっ・・・。

パタパタと手で風を送り、気を紛らす。
横に居たクロにこっそり目をやると、まんざらでもないでもない顔を隠しているようだった。

は、恥ずかしい・・・!

バカみたいに二人で照れていると、春は気づいたみたいでクスクス笑い、口を開く。

「――斎は本当に恵まれてるよ・・・。

学校一の有名人とハンバーガー食べて、お揃いの抱き枕買って・・・そもそも専属執事って――!

でも・・・執事さんでも――

あんまりクロ先輩に色々迷惑かけちゃ駄目だからね?
先輩は確かに人気者でモテモテだけど、その前に一人の男子高校生なんだから」

「ですよね?」と春はクロに笑いかける。

「は、春くん・・・」

クロは嬉しそうに笑いかけ、俺の頭を優しく撫でた。

「そうですね。
私も男子高校生ですから」
「――俺もだが・・・?」
「まあ、斎はいつかわかるよ~」

妙に満点の笑顔だ。
また二人に小馬鹿にされた気がするが、内容が全くわからないので仕方ない・・・。

「あ!
アップルパイのおかわり貰っていいですか?
美味しくって好きになっちゃいました」
「もちろんです」

俺のことはすっかりスルーされてしまい、空気はお茶会へと戻っていた。

「斎」
「ん?」

おかわりの為にクロが出て行ったのと同時に呼ばれる。

「もうちょっと・・・

甘えてもいいんだからね」

春がそっと言葉を零す。

「え?」
「斎はもう一人じゃないんだからって」
「え、ああ・・・・・・


――うん」

気持ちがカップの中で揺れる。

目の前で優雅に紅茶を飲む春は、いつもとは違って大人びた姿を映させる。
いつの時からか、ふとした瞬間、春はこういう表情を見せていた。


ああ・・・本当に春はわかっているんだ――。

たった一夜でわかってしまうんだろうか。
春が言う、幼馴染の感なんだろうな。

/143ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ