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執事はお嫌いですか?
第3章 主人と執事の難問距離問題
「斎、お昼一人なの・・・?
たくさん誘われてそうな容姿なのに」
「ひ、人と群れるのは嫌いなので・・・」
「そうなんだ。
斎は一人が好きなんだね・・・」
「ま、まぁ・・・・」

相変わらず着崩した制服からは、不思議ときつくない香水がふわりと匂った。

さりげなく俺を挟み、ぴったりとくっついた状態で昼食を取っている・・・・
非情に気まずい・・・・

「あ、京、このおかずいる・・・?」
「ん、ちょーだい」

すると目の前で、楓先輩が京先輩におかずを渡す。

「はい、あーん」
「ん、んまい・・・あひはほ」
「ふふっ、飲み込んでからしゃべりなよ
・・・・京、口、ソース付いてる」

そう伝えると、まるで当たり前かのように楓先輩は京先輩に近づいて口元をペロリ――と舐め上げた。

「ッ・・・・・・!!」

「ありがと」
「どういたしまして」

楓先輩は座りなおすと、またご飯を食べ始めた。


「・・・・・・」


目の前でその光景を見た俺はかなり衝撃を受け、硬直。
箸を置いて、小さく、はぁぁぁ・・・と深呼吸・・・・

もう・・・心臓痛い・・・・・
ここ最近体にも心臓にも悪いことしかないような気が・・・・・

「斎どうした?」
「あ、いえ・・・・」

俺はぎこちない動きで、食べ進める。

どうもこうも・・・・

この先輩方、謎過ぎて・・・
仲がいい男同士で、あーん。はまだしも、口についたソースを舐めるのか・・・?
もしかして、あっち系・・・?ゲイ・・・・?




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