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第21章 偽りの恋と真実の愛

そんな生活を続けているうちに、初めは利用するだけの相手であったナミキの笑顔や優しさ、時折見せる子供っぽさに触れるうち、ニナは彼に少しずつ惹かれていた。
だが、自分の感情と与えられた役割は別物として、ナミキを慕いながら、咬龍団の伝達役として、ニナは動き続けていた。
求婚までされるとは思わなかったが、より細かな情報を得るために、 ニナはナミキの妻となることを決めた。
ナミキと夫婦になり、ニナは水鳴館を辞めることになったが、伝達役の務めに支障はなかった。