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第34章 処刑

照りつける太陽。
雲一つない青空。
優しく吹く風。
シバは全てが吹っ切れたかのような清々しい表情になった。


「…今日は、死ぬにはいい日だ」


シバが目を閉じた。
周りの喧騒は、あまり気にならない。
死への覚悟がそうさせたのかは判らないが、ただ、心が穏やかに凪いでいることだけは確かだった。
シバの首に刃が当てられた。
冷たい感覚と、そこからじわりと鈍い痛みが広がる。
「――その身を以て、罪を贖うがいい」
処刑人はそう告げると、刀を振り上げた。
騒いでいた人々が、目を伏せる。
一瞬の静寂。
次に人々が目にしたのは、地面に転がっているシバの頭だった。