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喘ぐなら、彼の腕の中で
第18章 超ズルい


写真!?

坂道を上がる手前で思わず立ち止まったけど
おふくろは俺が落とした灰皿を拾うと、そのままスタスタと歩き出した。


「お正月、皆がうちに集まった時。
初乗りだかなんだかであんたが海に行っている間に、昔のアルバムを見てたのよ。
沙月ちゃんと3人で写ってる写真があって」

「………!」

「それを見た彩ちゃんの一言、教えてあげましょうか?」


おふくろは振り返ると、彩の真似をして言い放った。


「“ お義母さん、私の気のせいかもしれませんが
この女の子、小さい時の私によく似ていると思います……”」

「~~~~!!」


な、なんだと~~~!!

全身がフリーズする俺に向かって、おふくろは楽しそうに続ける。


「私はそうかしら~?ってトボけたんだけど。
隣りで酔っぱらった莉央が爆笑しててね」

「………!!」

「 “ 初恋の女は特別だから大目に見てやって ” っていらないジャブ入れて。
彩ちゃん、苦笑いだったわ」


………!!!


~~~莉央

あのクソ野郎~~!!

今すぐぶっ飛ばしてやる!!



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