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わざとじゃないの
第13章 現実逃避
2時間かけてじっくり貸し切り状態の温泉を満喫し、

私はようやく上がった。


走ったせいもあってか、

今までなかった食欲も戻ってきている。


替えの服がないため、

扇風機の上にかけておいたランニングジャージを再び着る。


置いてあるファブリーズをかけておいたからか、

汗臭さは気にならない。



短い髪をドライヤーで乾かすと、

お試し用に置いてある日乳液を顔に塗って私はやっと温泉を出た。


もう2時が来ようとしている。


さすがにこんな時間に温泉の隣にあるラーメン屋は開いていない。


しかたがない。

ちょっと歩くことになるが、

カフェに行くしかないな。


コーヒーハウスは直樹との場所だし、

チェリーは長瀬先輩と行ったところ・・・


でも正直他に行けるところもない。
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