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わざとじゃないの
第14章 現実
直樹と別れ際、

直樹は家まで送ると行ってくれたが、

私はその申し出をお断りした。


なんだか間違いな気がしたから。


それに、長瀬先輩に電話をかけ直したくなった



「じゃあ、気をつけて帰れよ」

「ありがと、直樹もね」



私は直樹の後ろ姿を見送り、

一息をついてから携帯を取り出した



緊張する手で先輩の番号を出す。


プルルルル プルルルル・・・


携帯のこの音がもどかしい



緊張が募ってしまう。

早く出てくれ


「船越?」


私は自分の心臓が飛び上がるのを感じた


「・・・はい」

「今どこ?」

「え」

「最寄りの駅どこ」

私は先輩に最寄りの駅を伝えると、

先輩は駅で待ってて

っと言って電話を切ってしまった



まさかの会うのかよ

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