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わざとじゃないの
第4章 険悪
「本当に?胸の内を吐き出してみなって」


うーーーーーん

こう早希に言われると本当に言いたくなっちゃう・・・


「はーい!!中距離選手はワームアップ2km!」


はーい、っていう気だるい声を聞いてから私と早希が先頭を走り出した。


走り出したら悩み相談タイムの合図


「実はさ、別れたいんだよね」

「マジか。そうくるとは思わなかった」

「うん。いや、好きなんだけど、なんか価値観合わないなーって最近思っちゃって。

お金もそうなんだけど、

ちょっと直樹の真面目さに最近イライラするんだよね」


「真面目って?学習の面で?」

「それもだし、ほら飲んだりとかさ。

そりゃあ陸上選手としては飲むのはNGだよ。

だから私も飲まないけど、そういう集まりには行きたいわけ」

「見るのは楽しいからね」

「そうそう!

でも直樹はそれすら嫌がる。

私がそういう集まりに行くのを何も言わないけど、

嫌なの分かるんだよね」


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