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甘く、深く、繋がって
第8章 刻む印
斎藤さんの吐く息がじんわりお腹を温める。
「真純」
優しい声で名前を呼ばれ、キュンとする。
「は、はい」
腕に力が入り、頬を擦り寄せられた。
「ね、ちょっとだけ、このまま。……良い?」
お腹に響く甘えた声。トクンと心が跳ねる。

……か、可愛い

「……はい」
辛うじて言葉を返した。

斎藤さん、可愛い。
……キュンキュンする。

今まで男の人に甘えられた事なんてない。そんな間もなく押し倒されて、余韻を残す時間さえもないぐらいサレていたから……

可愛くて、愛しくて、無意識のうちに斎藤さんの頭を撫でていた。
「気持ち良い」
斎藤さんが私のお腹に鼻を擦り寄せる。くすぐったくて思わず身体を離そうとしたけれど
「ダーメ、このまま」
甘えた声と腰を抱く腕に阻まれた。

あぁ、ズルい……
可愛いよぅ。

その可愛さにほだされて、また頭を撫でる。
しばらくして少し落ち着いたかな、と思っていたら斎藤さんが腕を解き、背中の裾をたくし上げ始めた。
「やっ!」
びっくりして後ろに手を回す。でも、スルリと中に滑り込んできた指に腰から背中を撫で上げられて
「ひやぁあン」
それどころじゃなくなった。
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