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五十嵐さくらの憂鬱。
第4章 …4
こっちにおいでと腰を持たれ
後ろから抱きしめられるようにして座った。

「落ち着いた?」

それにうなづく。
身体の疼きは取れ、だるい心地よさが全身を覆っていた。

「なんでケンカしちゃったの?」

樹の低い声が耳元で聞こえる。
後ろから柔らかく包み込まれる心地よさに
さくらは心がほぐれる感覚がした。

光輝に違うと何回も言ってしまったこと。
無理に誘導しようとしたこと。
嫌なのに言えなくて痛かったこと。

話しているうちに涙がまたもやまぶたの淵に溜まり
瞬きをするとポトリと
さくらの手を握る樹の手の甲に落ちた。

「携帯を出して」

言われるがまま、カバンを引っ張って中から携帯を取り出す。
樹に寄りかかると後ろからすっと柔らかいキスをされる。
頬を指でなぞりながら
樹はさくらの手の携帯のボタンを押した。

「光輝くんに電話して」
「え…?」

あっという間に樹の指が
携帯の着信履歴から光輝を見つける。

「男はプライドが高い生き物なんだよ。
さくらが謝っておけば、
彼氏はきっと許してくれるよ」
「そうですか…?」
「言い訳はしなくていいよ。
ただ、謝って。
次の約束までちゃんと決めてね」

言うや否や、樹がボタンを押す。

「え。ちょ、待って…」

携帯をさくらに持たせると
樹はぐい、ときつく抱きしめた。

「や、そんなんじゃ電話できない」
「黙って」

樹はさくらの耳元で鋭くつぶやくと
耳に舌を這わせた。

『……もしもし』

その時携帯から不機嫌な声が聞こえてさくらは声を詰まらせた。

『さくら?』
「あ、うん…」

光輝の声にさくらは安堵すると同時に
身をこわばらせた。

“さっきはごめん、て言うんだ”

樹が耳に息を吹きかけるように囁く。

「あ、の…。さっきはごめんね」
『うん…』
「……っ…!」

耳を舐められてさくらは身をよじる。
思わずでそうになった悲鳴を飲み込み
抗議しようとするが
がっちりホールドされて動けない。
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