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あやかし姫の蜜事 ~巫女の夜伽は人ならざる者と~
第1章 蜜事・一 毛羽毛現の髪之助(はつのすけ)
「あっ、あ…うん、好き…胸…もっとぉ…」

正直に。男の言葉通りの反応を示した瞬間、自然と快楽を強請っていた。

「おやおや、ご自分からお強請りですか。先程までの清純ぶりはどこへ行ってしまったのでしょうね? やはり、姫の素顔はどうしようもない淫乱という事だ」

男は自分を蔑んでいる……
いつの間に、自分はこんな身体になってしまったのだろう……

「淫、ら……じゃ……あぁっ!」

反論を遮るように駆け抜けた、甘い痺れ。
乳首を思い切り摘まれてしまった。

「自分は淫乱ではない、と? それは嘘です。普通の娘は、自ら快楽を強請ったりなどしない」

男は乳首をこねくり回しながら、嘲るように言い放った。

「ああ、やあっ! ダメ、それダメぇ…あんっ、気持ちいい…!」
「ほら、ダメと言いながら快楽を認めているではないですか。欲しいのでしょう? 極上の快楽が」

言葉の一つ一つが暦の心を抉り、傷付け、同時に優しく解き放っていく。

「あ…あっ…欲しい…気持ちいいの、欲しい…!」

熱と快楽に浮かされ、暦は自分の身体に素直になっていく。
素直になったご褒美とばかりに、男は乳首を摘んだまま、思い切り引っ張った。

「ああぁー!」
「では、認めなさい。自分は淫乱な娘だと」

――隠し切れるわけがない。

「あはぁ…あっ…わ、私は…淫乱な…あやかし姫、ですっ…!」
「ふふ、認めましたね……では、貴女はあやかし姫として、私にどのようなお勤めをしてくれるのでしょう?」
「あっ、あっ…!」

摘んだり、引っ張ったり、こねくり回したり、乳首への執拗な刺激に、くらくらと頭の中が揺らめいている。
しかし、こんなものではまだ足りない。
先程からずっと、更に強い快楽を得られる部分が、ぢゅく…ぢゅく…、と疼いて主張しているのだ。
もっと触って欲しい、もっと気持ち良くしてほしい、もっと責め立てて欲しい……と。

「もっ、と…気持ち良くなりたい…一緒に、イヤらしい事…たくさんシたい…!」

暦は、精一杯の欲求を口にした。
いつの間にか、男よりも暦のほうが快楽に貪欲になっていた。
それもこれも、毎晩のように妖怪に抱かれ続けたせいか。
しかし、そんな事は今の暦にはどうでもいい事だった。

「くく…っ…ふ、ははははは……!」

突然、男はさも可笑しそうに笑い始めた。

「え……?」
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