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片想いの行方
第5章 デート?
「……和。 美和!」

「はっ、はい!?」


名前を呼ばれてハッと我に返った。


「ボーッとしてんじゃねーよ」

「ご、ごめんなさい……」

「その着てきた服の説明をしろ」

「えっ?服?」

「何の冗談?」


あたしの服をじっと見つめるヒメ。


「何のって…… 一応選んだつもりなんだけど」

「俺は、デートするのをイメージして、可愛いのを着て来いと言ったんだ」

「えっ? だから着てきたよ」

「…………」


ヒメが黙ってしまった。

……何かマズイこと言いましたか?ってくらい、不機嫌さが伝わってくる。

しばらく沈黙したあと、ヒメは大きく溜息を漏らした。


「……まず、下のデニムは100歩譲って許す」


そして、下から順番に指をさしながら続ける。


「その上は?
こんなクソ暑い夏に、なんでトレーナー?」

「……??」

「つーか、その柄……
いや、それ以前にその髪型…… 」


話している途中から頭をがっくり下げて、ヒメは右手で顔を覆った。

な、なになに……?

なにか言ってくれなきゃ分からないんだけど……
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