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第4章 決別

タクヤは泣き腫らした目をして診察室から出てきた。

ユウイチが女医と話す為に診察室に入り

そして、カフェテラスのような待合室の外で
アジアンテイストの庭を見て待つことにした。


タクヤは号泣し、気持ちが軽くなっていた。

女医は少しも自分を責めずに
タクヤの境遇や気持ちを聞いてくれた。

それだけなのに
こんなに気持ち楽になるなんて…

穏やかな気持ちになれていた。



ユウイチが診察室に入り
タクヤの事を女医は語った。

ユウイチは胸が締め付けられていた。
すまない気持ちでいっぱいになった。


女医は、誰のせいでも無く
辛いことが辛さを呼び辛い今になってしまったと…

ゆっくりみんなで向き合っていけば大丈夫だと
言ってくれた。


タクヤは、自分の嫁が父親と不倫していたことは
言ってなかったようだった。


ユウイチはこの綺麗な女医に
告白してしまった。


女医は驚いていたが
「親子で好きになるタイプが一緒なのね。」
と、微笑みながら言った。


義父と嫁の関係をどうこう言わずに
嫁のりえの話しを聞き

「素敵なお嫁さんね。今度会いたいわ」

と、言った。


女医は、患者1人の話しを聞き治療するのでは無く
患者の周りの人たちからも話しを聞き
周りの人たちもそれぞれに、自分から進む道を決めて貰う治療をしていた。