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Moon road〜月への道
第5章 月への道を
りえが産気付いた。

タクヤはオロオロしながら病院に付き添った。

りえはタクヤの手を握りながら
タクヤの子供で、ありますように…と願っていた。

ユウイチの子供でも嬉しいが
タクヤを傷付けない為にタクヤの子供を産みたかったし
タクヤとの子供が欲しかった。

安産だった。

タクヤは泣きながら喜んでいた。
子供達も弟が出来、喜んでいた。

男の子はクシャクシャな顔だった。

「パパそっくりね」
女医がタクヤに赤ん坊を渡した。

よく似ていたが
ユウイチにも似ていた。

「親父の生まれ代わりだな。」
タクヤはポツリと言い涙を流した。

りえは赤ん坊を抱き、初乳を与えた。

タクヤはその姿を眩しそうに見ていた。


自分の母親もあんな顔をして見つめてくれていたのかな…
あんな幸せそうに母乳をくれていたのかな…


「りえ、ありがとう。」

タクヤは、りえの頭を撫でながら
お礼を言った。

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